2006/9/29 (2)

ホテルから一番近い駅は地下鉄2号線のAnvers駅。まあまあ便利だと思った。不便を感じられるほどパリの事を知らないだけなのだが。

ホテルを出て、まずは凱旋門を目指すことにする。凱旋門賞を見にきたんだから凱旋門の写真を撮らないわけにはいかない、というのは私の主張。

地下鉄よりバスに乗ってみたいなあ、と漠然と思っていたので、駅のバス停から30番のバスで凱旋門あたりまで行ってみるつもり。1本で行けるというのは楽だ。

その前に。

今回の旅行、短い日程なのに予定がいろいろ盛りだくさんで大忙しなのだが、その中のひとつに、「三ツ星レストランでのお食事」というのがあった。レストランは「ル・サンク」。日曜日はお休みのお店が多い中、こちらは年中無休だったので必然的にここになった。日本で、カード会社を通じて予約はすでに入れていたのだが、その確認を今日中に行わなければならない。

ホテルの玄関脇に電話があったのをチェックインの時に確認して、「出かける前にあれを使って済ませてしまおう」と思っていたのに、あっさり失念して出掛けてしまった。思い出したのがAnvers駅に向かう途中の道で、ちょうど公衆電話があったので、それで電話をかけてみることにする。

えー、クレジットカードをここに通して、それからどうすんの?かかんない。どうなってんの?どうやんの?暗証番号?押したけど変わらないよ?

と、がちゃがちゃやってるうちに、珍子馬さんがいきなりわかって、やってみたらちゃんとかかりました。こうやって逐一書いてると、私かなりお世話になってるなあ。すみませんね…(笑)。カード会社の方にお願いして、とりあえずこれで安心。

いったん地下鉄の階段をおりて、駅窓口でカルネという回数券を買うことにする。Anvers駅はサクレクール寺院の最寄駅にあたるので、観光客が多く、三つしかない窓口に人がけっこう並んでいる。

「アン、カルネ?でいいのかな?しるぶぷれっていうのかな?」

みたいなレベルでなんとなく買えた。

地上に戻って、バス停でバスを待つ。バス停のフードの上部に、「何番のバスはあと何分でくる」というデジタルの表示があってわかりやすい。

なんか来たな、と思ってみていたら、さっと現地の女性が前に出て手を出して、バスを停めた。あの人みたいにすればいいんだわ、と思って、切符を入れる仕草とかをじっと見る東洋人(私だ)。おかげで戸惑わずに乗車出来た。

ロシュシュアール大通りからクリシー大通り。窓の外を眺めながら珍子馬さんと「歌舞伎町?」「歌舞伎町だ…」と確認しあう。SEXSHOPという看板がいたるところに…ストリップとかもね。この近くにはムーランルージュがあるんだよね、そういえば。

事前にいろいろ調べたところ、北駅付近、サクレクール寺院やモンマルトルより上の方、は治安が悪いとことごとく書かれていた。たしかに洗練されたきれいなパリのイメージで行ってみるとちょっと印象が悪いかもしれないけど、私は別になんとも思わなかった。もし別の機会に、もっと、所謂パリと聞いて最初に思い描くような所に滞在したなら、また別のことを思うんだろうか。でも今回の旅行の移動に関してはとても便利だったし、わかりやすくて良かったと思う。

バスは楽しかった。外の風景が見られるし、お天気は上々で明るい日差しがとても気持ちいい。パリにいるんだなー、という気分に、だんだんなってくる。

あと何個、とバス停の名前を確かめながら、目当てのところで下車。目の前に凱旋門が見える。バス停が真横からの位置だったので、道を渡って前のほうに回りこむ。

少し広くなっているその場所は中国人の観光客でいっぱい。最初は下がって見ていたのだが、ファインダの中にその人々の頭がたくさん入るのに閉口して、前のほうに出て写真を撮る。

よし撮れた撮れた。これさえ撮れればまあとりあえずはいいんじゃないの?なんといっても私たち、凱旋門賞を見に来たわけだし。

というわけで、特に目的もなくシャンゼリゼ大通りを、お店を眺めつつぷらぷらと歩き出す。

途中で中国人のおばさんが、私たちに日本人かと聞いてきて「ヴィトンを共同で買わないか」みたいなことをもちかけてきた。あーこういうのいるって何かで読んだ気がするなー、と思いながら、「買わないからー」というとあっさり引き下がった。

凱旋門賞に6000人、とか話題になっていたこともあって、なんとなく「パリの町は日本人だらけ」だと勝手に想像していたのだけど、いざとなるとそうでもなく、ほとんど見かけない。いやそんなにいるはずないよ、と珍子馬さんが言うので、私の想像が大袈裟なだけだったのだろう。

観戦ツアーの人はきっとシャンティイに行ったり、あと土曜も競馬に行くんだろうし、団体でぞろぞろ歩いているのでなければ、日本人はそんなに目立たないんだなーと思った。多分、ちらほらはいたはずだから。

時間的にはそろそろお昼になる頃。早朝の機内食からは大分時間がたってるし、お腹がすいてきた。なんか探そうと横道にそれてみる。

「何食べよっか」といくつかお店を通り過ぎ、イタリアンのお店に入った。ケースの中のパスタやお惣菜を選べるお店だった。

私はラビオリを一皿。珍子馬さんはラザニアと茄子のなんか。真ん中の大きいのはチーズね。


お惣菜も食べたかったのだが、最初に盛られた皿の量を見て諦めた。案の定多すぎて途中で飽きた。でもまあまあ美味しかった。

コーヒーはいるかと聞かれて、いらないと言ったつもりだったのになぜか私の分だけ出てくる。

これお金いるのかな?どうなんかな?と飲み終わって店を出る前に値段を聞いてみたら、ウェイターさんはいらないと言ったようだったのに、レジのとこにいたおにーさんが笑いながら「2××ユーロ」とかメモに書いて私たちに見せてきた。あはは。で、つまり最初からついていたのかな?いまだにはっきりわからない。

(そしてこの時点ではまだユーロの金額を見て咄嗟にいくらか判断できていない)

再びシャンゼリゼ大通りに戻り、さて、セーヌ川方面を目指しますか、と、ジョルジュ・サンク通りに入る。

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